宗形竜憲の海外オリエンテーリング日誌

アメリカ編2

1998.8.8 2日目 合衆国クラシック選手権 ブルーコース(M21A)
距離12,630m 登高585m

 このクラスは、もっともレベルの高いクラスで、日本でいえばMEにあたる。もう少し短いのに出たかったのだが、年齢で区切られるのでしょうがない。走って走られない距離でないので、がんばって挑戦することにする。

 スタートして地図を見ると、A4版と小さいが隅々までフルに使ってあり、しかもM字型に端から端まで蛇行するコースで、無意味に距離だけを伸ばした跡が伺える。

 最初のポイントは、スタート地点の東北東300mにある、人工物(丸太を積み上げたもの)である。なだらかな丘の上で、等高線が2.5mの補助曲線になっており、地形が読めない。そのうちに次の選手に追いつかれてしまった。

 次のコントロールは、1km先の木の根。これは、地形がはっきりしており、すぐに見つかった。3つ目は、100m先の草におおわれた浅い谷。これがオーバーランしてその先の河原に落ちてしまった。川の曲がりから、再度アタック。しかし、段丘崖に阻まれ、崖登りを強いられる。やっとの思いで登り切ったとき、手の中に「マップがない!」。泣く泣く戻って拾う。

 5の砂地で給水。快晴の天気に、90度の気温(華氏)、照りつける太陽をさえぎる木陰がない。6→7で藪にさえぎられ、大きく回り込む。先に見つかった8を横目に7へ。

 8→9は2kmのロングレッグ。でもって、浅い谷が網の目のように張り巡らされて手こずる。10は有人コントロール。11までひたすら岩山を登り続ける。ここは、50代と思われる選手と併走。意外と速い。12、13と露岩の上。14へは、この岩山の上に上がり、櫛歯状になったいくつもの尾根をコンタリングしながら越えていく。斜面がきつく走れない。

 15へは、尾根伝いの長いレッグ。この辺でラフに進めればかなり速いはずだが、何度もマップコンタクトをとるので時間がかかる。16へは、すぐ近く…なのだが、ここでオーバーランし、道路からバック。さっきと全く同じパターン。

 ここで、またさっきの尾根を戻り、長いレッグ。途中の、小ピークに別なコントロールを見つけた。しめた、あそこに水がある!しっかりと給水した後、再び走り出す。疲れているときは、判断力が鈍り、細かいミスが発生。要注意。

 18→19で前半通ったコースをクロス。もはや、まわりには、人影がない…と突然、目の前の小道をリスが走って横切った。空腹になったので、手持ちのクラッカーを食べる。

 次の分岐を右折。道の曲がり方が変だ。地図が間違っている…いや、先ほどのクラッカーに気を取られて分岐を見落としたらしい。あわてずコース修正。すんなり、次のコントロールは見つかる。

 スタートしてから、3時間になろうとしていた。「制限時間の3時間半以内には、ゴールしなければいけない…いや、無事に戻ればいい。」そんなことを考えながら走っていた。道が竹ぼうきの先のように無数に枝分かれしている。ちょっと進んでは、止まりの繰り返し。あと3つ。

 右手から、別なクラスの年輩の人が来る。こちらが、先に湿地のコントロールをとる。そのまま斜面を降りて、道路を横切り、フェンスの破れから入る。さっきの人は、一つ先の横断地点へ向かった。こっちの方が早く着く。彼は、突然左へ方向転換した。別なコントロールらしい。こちらは直進し、次のコントロールをめざす。

 一つフラッグが見つかるが、別なナンバーであった。もう少し先らしい。さらに直進すると、河原へ出てしまった。またもオーバーランだ。川筋を頼りに、戻る。残りは、順調に進んだが、ラストコントロールをとった後、フィニッシュまでダッシュする力が残っていなかった。かろうじて時間内にゴール。

 ゴールすると、スポーツドリンクのサービスがあった。「脱水症状のスポーツマンに…からだが違いをわかります。」みたいな宣伝文句が書いてあり、ただの水と並べてあった。確かにその通りであった。これほどまでに身をもって実感できる宣伝はないだろう。

 今日の結果 3時間17分58秒 21位

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